そこはかとなく

「そこはかとなく」とは「なんとはなしに」「とりとめもなく」という意味合いで使われますが、室町時代に日本に来たポルトガル人が残した日葡辞書には、ソコハカトナクについて「無限に」と訳されていたそう。よってこの言葉には相反する...

騒ぐものは騒げ、俺は青空。

早朝の用があった今朝、夜あけ前の期待は、見ごたえある朝日に与ることでしたが、ひらいた空は色も香もない曇天。毎日こうして、早々に日が詰まるのを、ぬんぐりと夜があけるのを、やわらかな陽が小春をよぶのを眺めては、なりゆき奔放な...

サンジソウ

今日もキラキラあかるい小春。嬉しいですね。よい一日をお過ごしくださいね。今日もいちりんあなたにどうぞ。 . もし幸福な生活を送りたいと思う人々がほんの一瞬でも胸に手を当てて考えれば、心の底からしみじみと感じられる喜びは、...

立冬雑感

秋と冬が入り交じる11月。晴れた日には晩秋の名残りを感じながらも、朝夕の冷え込みは日に日に増しゆく頃となりました。 . 思えば、立春はまだ暖かくはなく、立夏は暑いほどはなく、立秋は炎暑のさなかでありました。けれど立冬は確...

タカサゴフヨウ

自然に近づきその単純さや、気づくことのできなかった小さきものたちを観察すれば、突然それらが測り知れないほど偉大な存在になるかもしれない。 If you will stay close to nature, to its ...

雪中松柏

11月は霜月。霜が降りる頃になった月という意味で、霜見月、雪待月との別称も。 . 雪中松柏(せっちゅうしょうはく)という言葉があります。寒さ厳しい雪の中でも緑を変えぬ松や柏の葉のように、時代の流れに変化があっても、志を変...

満月

今夜は満月です。春花秋月、冬は雪というけれど、今夜はあなたと月を。見えますか。今日もいちりんあなたにどうぞ。 . 月はその明るさで一晩中あなたを導くでしょう。そして月はあなたから見えるように、ずっと暗闇の中に残るでしょう...

與謝野晶子「室内の花」

女が自我を持つことを罪悪とされた時代に、妻子ある鉄幹を全身で愛し嫉妬し導かれながら、女性の官能を華麗に歌った与謝野晶子。その狂おしくもたおやかな詩歌は、閉塞した当時の世間をおおいに驚愕させました。 . 晶子には恋愛や反戦...

念ずれば花開く

冬が開くと花が咲き、数日咲いたら声もなく、こぼれるように散っていくのがサザンカの花。ツバキほどお喋りでなく、艶も俗もない凡な花ですが、この花の無言には、すっかりこちらを見透かされているよう、そんな一抹去来は当然だとでも言...

我執

我執(がしゅう)とは、自分にたいする執着のこと。自分の中にある小さな考えにとらわれて、そこから離れられないことをいいます。表に見えないものという意をもって、心には(うら)との読みもあり、無意識のままにしていても、表面には...

立冬

涼しさも過ぎて寒さ身に沁む晩秋、立冬を迎えました。暦のうえでは今日からが冬になります。 . 年々季節感のうすれを嘆くことも多くなりましたが、しかしこの晩秋を過ごすときにはいつも、どの季節にもない、季節を狂わせまいという、...

励まし

美しく公正に、そして愛らしく作られたものは皆、それを見る人のために作られているのです。 Everything that is made beautiful and fair and lovely is made for ...