花を愛するのに植物学は不要である 稲垣足穂

花を愛するのに植物学は不要である 稲垣足穂 小さな野花に気づけたり、新しい蕾を喜べたり、ひょんな知恵で人を驚かせたり、美しいね、楽しみだね、と声にできることは、豊富な知識を持つことと同じくらい、またはそれ以上に素敵なこと...

『おてがみ』アーノルド・ローベル

≪親愛なる がまがえるくんぼくは、きみが ぼくの 親友で あることをうれしく おもっています。きみの親友、かえる≫-『おてがみ』アーノルド・ローベル.「がまくんとかえるくん」シリーズで知られる絵本作家、アーノルド・ローベ...

やまとうたは ひとのこころをたねとして

西欧文化の中において詩歌とは、その才能をあたえられた人、つまり詩人をはじめとする特別な作家がつくるものとされたといいます。それら紡がれる言葉には神ほどの力がやどり、ゆえに詩人とは、神にもちかい崇高な存在であったという一説...

大寒

「小寒の氷大寒に解く」とは、物事が必ずしも思いのとおりにいかないことの喩ですが、そんな意味とはうらはらに、今日はおだやかな寒日和、二十四節気 あたたかな大寒でした。これも待てば海路の日和ありかしら、なんて。 . ともあれ...

利休七則

西洋における宗教では「自分がされて嬉しいことを他人にもしなさい」と教え、孔子は「自分がされて嫌なことは他人にもしてはならない」と、利休は「相手がされて嬉しいことを他人にもそうしなさい」と説きました。それぞれに心ありですね...

日本の赤色

古くから、日本人の見る赤色には「魔除け」の意味があり、厄を払い善きものをよぶとされる、神聖な色でありました。お祝いの席にみる紅白も、おめでたいときにいただくお赤飯の赤も、それぞれに諸説はありますが、健やかな成長や将来をよ...

花びら餅

元旦から七日の松の内もすぎて、十五日は小正月。年末年始に忙しくした女の人を労って、女正月ともいわれます。この頃にお目見えするお菓子に花びら餅。平安時代の新年行事と宮中のお雑煮に由来がある、みためも新年にふさわしい、初春の...

七草

あっというまに五日をすぎて、明日 一月七日は人日(じんじつ)の節句。五節句のひとつに数えられ、この日は、人を刑罰にかけてはならない日として「人の日」と記します。 . 七草ですね。正月七日は若菜摘みと、古い書物にも残されて...

慈姑

皆さま明けましておめでとうございます。 新年三日、ゆっくりお過ごしでしょうか(^-^) . 一年の計は元旦にあり、と言いますように、年の初めには、去年を顧みて今年の目標を胸にし、その実現を心に誓います。正月気分が薄れぬう...

昔から雪は豊年の貢といわれ、それは土地の精霊が、翌の豊作を知らせるために雪を降らせる、故に雪は稲の花のしるしとされてきました。雪国のご苦労が伺える時節です。お元気ですか。どうかお怪我などされませんように。今日もいちりんあ...

さむい寒い

今冬はなんて寒いんでしょうね。突き刺さる寒さ、透徹した冷たさを身にまとうたび、身体ばかりか声まで凍りそうです。おかげでつまらぬ愚痴さえ出ませんので、まあ其れはそれでよろしく。冷たい空気に触れるたび、この身の乾いた呼吸から...