七月七日に降る雨を催涙雨(さいるいう)といいます。この日に雨が降ると天の川が荒れてしまい、織姫星と彦星の逢瀬が叶わなくなってしまう。故にそれを悲しむ二人の涙ともいわれる雨です。他方では、この日にやっと逢えた二人が、今日を境にまた一年離れることを涙する、惜別の雨ともいわれます。
さて今年はあんな空梅雨だったのに、七月になるなりざんざと雨がふり始めました。今年は渡れるかしら天の川。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ながむらん 空をだに見ず七夕に
あまるばかりの我が身と思へば
和泉式部
(七夕の空であっても眺めたくないのです。
余るほどあなたを想う、私自身を思えば)
エリンジウム 花言葉「秘めた恋」