梅とうぐいす

魯山人の随筆に『梅とうぐいす』があります。ある日訪ねてきた女流歌人に「うぐいすの歌を作るとき、あなたなら何を配するか?」と尋ねる翁。「うぐいすにはさしずめ梅であろう」と続けると「それはまた陳腐ですね」という歌人に、なかば呆れて魯山人は応えます。

「うぐいすは梅を好むからそこに止まり、好むところには調和がある。あなたが概念に囚われて新しいとか古いとか、机上で歌を作ろうとするから陳腐なのであり、もしあなた自身の目でこれを見て、感じて、歌われれば、決してそれは古くはないはずです。」

傲慢毒舌で悪評高かった翁ですが、真のある言葉は心に響きます。好むところに調和あり。今日もいちりんあなたにどうぞ。

すべて調和か統一かが大切だ。そして、季節のいちばん感じられるものがいいとわたしは思う。色の配合も、調和か統一だと思う。北大路 魯山人

ウメ 花言葉 「忠実」