岡倉天心 花

『春の東雲のふるえる薄明に、小鳥が木の間で、わけのありそうな調子でささやいている時、諸君は彼らがそのつれあいに花のことを語っているのだと感じたことはありませんか。』こんな問いかけから始まる、岡倉天心、花の一節を贈ります。春の芽吹き、成長を心待ちにする季節です。今日もいちりんあなたにどうぞ。
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植木ばちをいじる人は、はさみの人よりもはるかに人間味に富んでいる。水や日光についてのかれの心やり、寄生虫との戦い、霜への恐怖、芽の出方がおそいときの心痛、葉が光沢を帯びてくるときの狂喜を、われわれは愉快に見守るのである。岡倉覚三『茶の本 花』
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ストック 花言葉「求愛」