住する所なきを、まず花と知るべし
停滞することなく変化することこそが、芸術の中心である。世阿弥の残した言葉です。
『風姿花伝』で知られる能の大成者、世阿弥の記した言葉からは、自らの芸と人の世に対しての鋭い洞察が見てとれます。
追ってみると「老木に花の咲かんがごとし」という形容が幾たびも見られ、そのたび世阿弥は、人にとって老人になってからの芸がいかに大切か、人生の最後に咲いた花こそ「まことの花」であるということを、繰り返し繰り返し説いています。
わたし達がまだ若く、知らないで過ごしていることも、いずれになれば今よりものが見えてくるという事なのでしょう。そして年をとるということを、生涯で一番楽しいと思える境地も、今感じるものとは、まったく比ではないのでしょう。まだまだ研鑽、日々勉強。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ルリマツリ 花言葉「密かな情熱」